家庭用ゲーム『バレットガールズファンタジア』のリョナレビューです。
はじめに(注意事項)
- 当レビューの評価対象は、リョナに関わる要素のみとなります。
当レビューは作品そのものの出来の良さや面白さを評価するものではありません。 - 最終ボスや隠し要素等、作品のネタバレが含まれている場合があります。
- 特に断りのない限り、Windows(Steam)版のレビューとなります。
他のプラットフォームや現在の最新バージョンでは、仕様が異なる場合があります。 - ボイスが多言語に対応している場合も、日本語ボイスのみレビューの対象としています。
作品情報
- タイトル:バレットガールズファンタジア(Bullet Girls Phantasia)
- ジャンル:美少女ミリタリーアクションシューティング
『バレットガールズ』シリーズの3作目(レビュー時点での最新作)。
本作の舞台は異世界で、オークやスライム等のモンスターとの戦闘がメインとなります。
(NPCとの対人戦も少しだけあります)
従来の銃火器だけではなく剣や魔法といったファンタジー武器も使用でき、シリーズ過去作とは全く異なる戦闘が楽しめる作品となっています。
ちなみに、過去作は未プレイです。
プレイアブルキャラクター

プレイアブルキャラクターは全て女性で、総勢14人。
異世界側のキャラクターは、ストーリー進行に応じて使用できるようになります。
私立岬守学園レンジャー部
キャラクター名 | CV |
---|---|
火乃本彩(ひのもとあや) | M・A・O |
金園優理奈(かねぞのゆりな) | 内田彩 |
木住野玲美(きしのれみ) | 福原香織 |
高梨月代(たかなしつきよ) | 三澤紗千香 |
天峰咲姫(あまみねさき) | 洲崎綾 |
神代海凪(かみしろみなぎ) | 上間江望 |
早乙女陽希(さおとめあき) | 田野アサミ |
土居内麻衣(どいうちまい) | 巽悠衣子 |
異世界の住人
キャラクター名 | CV |
---|---|
シルヴィア・オルタンシア | 山崎はるか |
サリア・ヴィオレット | 西明日香 |
ハルディナ・クリサントゥ | 高木友梨香 |
ファレン・シールウィンデ | 立花理香 |
メリーナ・イーリス | 山本希望 |
ラドリア・シールウィンデ | 飯田友子 |
寸評
※尋問モードに関しては、当レビューでは取り扱いません。
グラフィック面
グラフィック

- キャラクターの3Dモデルが過去作から一新(公式サイトより)
- 衣装変更可能(詳細は後述)
- 衣装破損あり(詳細は後述)
衣装変更について
- 衣装、帽子、下着、メガネの有無をそれぞれ変更可能
- 衣装は全11種(DLCは含まず)
- デフォルト衣装7種+スクール水着、メイド服、ホルターネックセーター、体操着
- 他キャラクターのデフォルト衣装も着回し可能
- 制服はブレザー、カーディガン、ベストの3パターンあり
- 制服以外の衣装はそれぞれ3色のカラーバリエーションあり
- 衣装を着用せずに(=下着姿で)出撃することも可能
- 下着は上下それぞれ14種ずつ(DLCは含まず)
- それぞれ4色のカラーバリエーションあり
- 上下それぞれ異なる種類や色の下着を組み合わせることも可能
- 下着に応じて靴下の長さや色も変化
衣装破損について

- 衣装には部位ごとに耐久力が設定されており、攻撃を受けて耐久力がなくなると破損する
- 部位は頭(帽子)、胸、腰、左腕、右腕、左脚、右脚の全7か所
- 衣装によっては、一部の部位に耐久力が設定されていない
- 耐久力が設定されていない≒見た目上は破損していないが実質破損した状態
- 例えば制服の場合、右脚と左脚に耐久力が設定されていない
- 衣装の耐久力はあまり高くなく、対策なしだとすぐに破損してしまう
- マテリアルや下着の魔法効果で衣装ダメージ減少率を上げれば破損しにくくなる
- 衣装破損時にカットインが表示され、キャラクターが大きく映し出される
- 破損した部位に応じてカットインのポーズが変化
- 設定でカットインを表示させないことも可能
- 全ての部位が破損する(耐久力がなくなる)と下着姿になる
(衣装の切れ端等も全て吹き飛ぶ)

- 下着にも耐久力が設定されており、下着も破損すると一糸まとわぬ姿になる
- 当然ながらエフェクトで隠されていて見えない
- 体を隠すエフェクトは煙、光、ダークマターの3パターンから選択可能
ダメージモーション


- 攻撃を受けた方向や部位に応じて仰け反り、吹っ飛び、ダウンモーションが変化
- ダウン時は仰向けまたは胸膝位(うつ伏せで腰を上げた状態)で倒れる
- 戦闘不能時はうつ伏せ気味で倒れるか、お腹を押さえながら膝から崩れ落ちる
- 後者はダウン時の胸膝位と似たモーション
- ダウン中に戦闘不能になった場合はダウン時のモーションのまま
- 時間経過でキャラクターが非表示にならず、ボタンを押すまで眺められる
(暫くするとUIが右側に表示されるが、キャラクターを隠さない)
- ゴーレムの咆哮等、特定の攻撃を受けると尻餅をつく
戦闘不能時はどちらのモーションでも表情が見えるように倒れてくれて良い感じ。
(ダウン時の胸膝位は表情が見えない)
表情変化


- 3Dモデル
- ダメージ時、ダウン時、戦闘不能時に表情が変化
- それぞれ表情が異なる
- 瀕死時(HP半分未満)は涙目になる
- ダメージ時、ダウン時、戦闘不能時の表情にもそれぞれ反映される
- ダメージ時、ダウン時、戦闘不能時に表情が変化
- 顔グラフィック(UI)
- ダメージ時(ダウン時除く)、瀕死時、衣装破損時に表情が変化
- 衣装破損時の表情は、直後にカットインが表示されるため一瞬しか見えない
- カットインを表示しない設定の場合は、表情が(おそらく)変化しない
- ダウン時は表情が変化しない
表情のバリエーションがとにかく豊富。
何故かダウン時に顔グラフィックの表情が変化しないが、3Dモデルの方はしっかり変化するためそこまで気にならない(と思う)。
ボイス面
ダメージボイス
- 小ダメージ(仰け反り):3種
- 大ダメージ(ダウン):3種
- 戦闘不能:3種
- キャラクターによってボイスの傾向が異なる
- レンジャー部:絶叫系1~2種、残りは台詞
- 異世界の住人:絶叫系なし、脱力系0~1種、残りは台詞
- 戦闘不能ボイスの直後に任務失敗時のボイス(台詞)も出る
- キャラクターによってボイスの傾向が異なる
- 状態異常時の専用ボイスあり(おそらく全て台詞)
- 衣装破損カットイン表示時の専用ボイスあり(おそらく全て台詞)
- 一部破損時と全破損時で台詞が異なる
ダメージボイスは一部キャラクターを除いて台詞がなく、全体的に良好。
異世界側のキャラクターには絶叫系の戦闘不能ボイスがないのが残念。
ボイスの聴きやすさ
- BGM、SE、ボイスの音量を個別に調整可能
- ボイスの音量は敵味方共通で、ゴーレムの咆哮等をミュートにできない
- 同行しているバディが戦闘不能になると、救援ボイスが数秒おきに発生
- バディに関する詳細は『その他仕様』の項に記載
カメラワーク(視認性)
- カメラ操作について
- カメラ操作は回転のみ可能
- ズームも一応可能(コンフィグでカメラの近さを3段階から選択する形式)
- 平常時(非ダウン時)はカメラの位置が高めで、足元を映しにくい
- ダウン時および戦闘不能時はカメラの位置が下がり、全身が大きく映される
- 戦闘不能(任務失敗)後もカメラを操作可能
- 壁際等でカメラを寄せても、キャラクターが非表示になりにくい
(かなり近くまで寄せることが可能)
- 視認性について
- 敵のサイズが全体的に大きく、キャラクターが埋もれて見えなくなることが多い
- 画面中央付近に残弾数が常に表示されている
- 近接武器(長剣または双剣)を装備すれば非表示になる
- 画面中央に赤ドットが常に表示されている
- 戦闘不能時のみ非表示になる
キャラクターが倒れた時にカメラ位置が自動的に変わる親切設計。
画面中央の赤ドットはキャラクターの顔に重なることが多く、意外と気になるかも。
シチュエーション
フルボッコ度
- 無敵時間なし
- 敵の数が非常に多く、袋叩きにされやすい
- 特にデスナイト(骨の敵)の攻撃頻度が高く、囲まれると脱出困難になるほど
- キャラクターのHPや防御力が高くなりすぎると、弱い攻撃で仰け反らなくなる
- 難易度を上げる、または背水の陣(HP大幅減)のマテリアル装備で対処可
- 衣装が防具の役割を担っており、破損するまでキャラクター本人はダメージを受けない
- キャラクター本人がダメージを受けなくても仰け反り等は発生する
- 破損した部位に攻撃されるとキャラクター本人がダメージを受ける
- オークスナイパーの狙撃等、衣装を貫通する攻撃も一部存在する
衣装ダメージ減少率をうまく調整できれば、衣装が破損していない状態または一部のみ破損した状態で長時間袋叩きにされることも可能。
特殊攻撃
- 捕縛攻撃、掴み技等の特殊攻撃は一切ない模様
- 瀕死時の息切れなし
- 前述のとおり表情は変化する(涙目になる)
個人的お気に入りスポット
- ミッション32 門奪回作戦:ゴーレム
- エリア最奥で3体同時に出現
- ゴーレムのパンチを食らうと吹き飛ばされてダウンする
- パンチはダウン中もヒットし、ゴーレムの機嫌が良ければ連続でダウン追撃される
- 一緒に出現する聖竜幼生体が邪魔なのと、ゴーレムの咆哮が結構うるさいのが難点
- ミッション40 ハルディナ’sサイド:異形化オークガンナー
- 4wave目(3回目の増援)で24体出現
- 離れた位置からボウガンで射撃してくる敵で、壁際だと蜂の巣にされやすい
- 上半身を狙ってくるため、両脚の部位は衣装破損しにくい(=全破損しにくい)
- 弾の判定が小さく、少しでも軸がずれると当たらなくなるので位置調整が難しい
- 勝手に敵が近寄ってきてカメラの視界を遮ることがあるのも難点
その他仕様
- ミッション開始前のロード時間が長い(10~30秒程度)
- 途中でエリア移動がある場合、エリア移動時にも長いロードが発生する
- マテリアル(装備品)、下着の魔法効果について
- マテリアルと下着には魔法効果が付与されており、装備することで効果を発揮する
- 各武器の性能アップ(攻撃力増加、射程距離延長等)
- キャラクター本人の被ダメージ量減少
- 衣装の被ダメージ量減少(=破損しにくくなる)
- 背水の陣(攻撃力が100%増加するが、代わりに最大HPが1/10)
- 周囲のアイテムを引き寄せる
- 等々
- 効果は重複するため、装備すればするだけ効果量が上がる
- 理論上は衣装ダメージ減少率を100%以上にすることも可能
(本当に破損しなくなるかどうかは未検証)
- 理論上は衣装ダメージ減少率を100%以上にすることも可能
- マテリアルも下着もプリセット機能がなく、付け替えが面倒
- 下着に付与されている魔法効果の検索機能もない
- どの下着にどの魔法効果が付与されているのか一つ一つ見て回る必要あり
- 目当ての下着に狙った魔法効果を付けるのが苦行
- マテリアルと下着には魔法効果が付与されており、装備することで効果を発揮する
- バディ(相棒)について
- 任意のプレイアブルキャラクターをバディとして同行させることが可能
- バディを同行させずに一人で出撃することも可能
- バディはAIで動き、ミッション中の交代(操作)は不可
- プレイヤーと同様にバディも衣装が破損し、戦闘不能にもなる
- バディのみ、瀕死になった時の専用ボイスあり(おそらく全て台詞)
- このボイスが出ている間に戦闘不能になると戦闘不能ボイスが出ない弊害あり
- 戦闘不能後もその場に残り続けるため、倒れている姿をじっくり眺めることが可能
- 戦闘不能後は『救援お願いします』等の救援ボイスが数秒おきに発生
- 戦闘不能になったバディを救援するとHP半分で復活
- 衣装の破損状態はそのまま
- バズーカの爆風はバディにも当たるため、意図的に衣装を破損させることも可能
- 任意のプレイアブルキャラクターをバディとして同行させることが可能
バディの救援ボイスの発生頻度が高いため、戦闘不能になって倒れている姿を眺めたい時以外はバディを同行させない方がいいかも。
総評
グラフィック | ★★★★★(5/5点) |
モーション/表情 | ★★★★★(5/5点) |
ダメージボイス | ★★★★★(5/5点) |
ボイスの聴きやすさ | ★★★★☆(4/5点) |
カメラワーク(視認性) | ★★★☆☆(3/5点) |
フルボッコ度 | ★★★★★(5/5点) |
特殊攻撃 | ★☆☆☆☆(1/5点) |
※各記号について
○:基準を十分満たしている(1点)
△:基準を一部満たしている(0.5点)
-:基準を満たしていない(0点)
(合計点は小数点以下切り上げ、また1点未満の場合は一律1点とする)
グラフィック
○ | グラフィックの品質が良いか |
○ | キャラクターのカスタマイズ要素があるか |
○ | 衣装のバリエーションが豊富か |
○ | 自分好みの衣装があるか |
○ | 衣装破損があるか |
ダメージモーション・表情
○ | ダメージモーションのバリエーションが豊富か |
○ | ダメージ時および戦闘不能時に表情が変化するか |
○ | ダメージモーション、表情が自分好みか |
○ | 戦闘不能時に倒れている姿を眺められるか |
○ | ダメージ時にUIが変化するか |
ダメージボイス
△ | ダメージボイスのバリエーションが豊富か |
○ | ダメージボイスが自分好みか |
○ | 台詞系のダメージボイスがないか |
○ | 受けた攻撃の強さに応じてダメージボイスが変化するか |
○ | 絶叫系、脱力系の戦闘不能ボイスがあるか |
ボイスの聴きやすさ
○ | BGM、SE、ボイスの音量を個別に設定できるか |
- | 敵のボイスがうるさくないか |
○ | 演出等によってダメージボイスが阻害されないか |
○ | ダメージボイスの発生頻度が高いか |
○ | 聴ける機会の少ないダメージボイスがないか |
カメラワーク(視認性)
○ | カメラを操作できるか |
△ | カメラの自由度が高いか |
○ | キャラクターを大きく映せるか |
- | 敵やオブジェクトがキャラクターを隠さないか |
△ | エフェクトが激しくないか |
フルボッコ度
○ | ダメージ時(ダウン中以外)の無敵時間がないか |
○ | ダウン中の追撃があるか |
△ | 敵の攻撃頻度が高いか |
○ | 一対多で袋叩きにされやすいか |
○ | 長時間袋叩きにされやすいか |
特殊攻撃(演出)
- | 特殊攻撃のバリエーションが豊富か |
- | 特殊攻撃の演出があるか |
- | 捕縛状態がすぐに解除されないか |
- | 瀕死(ピンチ)時の息切れモーションやボイスがあるか |
- | その他、キャラクターの状態に応じた特殊演出があるか |
細かい部分でいくつか気になる点があるものの、全体的に高水準の作品です。
特にダウン時や戦闘不能時にカメラの位置が下がって全身が映される仕様が素晴らしく、全ての3Dゲームで取り入れてほしいと思うほど。
衣装破損がある家庭用ゲームは非常に貴重なので、続編待っています。
自作リョナ動画
以下のページにて公開しています。